イースタリーのエレジー

Petina Gappah

 

Synopsis

「もう決して植民地にはならない」――1980年に独立したアフリカ南部の国ジンバブエ(旧ローデシア)。白人を打ち負かし、理想に燃えていたはずが、いまや天文学的ハイパーインフレが進行中。そんなジンバブエを舞台に、さまざまな階層の人々の悲喜こもごもを描く十三の物語。J・M・クッツェー、イーユン・リー絶賛のデビュー作。

Review

読んでいて他人事だと思えない。ページをめくるにつれて、こういう人たちいるよなと知った顔が浮かんでくる。ガッパの短篇群が、我々から遠いジンバブエに暮らす人物たちをかくもリアルに感じさせてくれるのは、視点人物たちが完璧な善人でも完全な悪人でもなく、弱さを抱えたまま必死に〈いま〉を生きる、あるいは不運や苦痛をなんとかやり過ごし、昨日よりましな今日を手に入れたいと願う者たちばかりだからだろう。でもそれって誰だろう? なんのことはない、〈我々〉もジンバブエの人たちもそんなに変わらなかったのだ。- おの・まさつぐ 作家

Author

Petina Gappah is a Zimbabwean writer with law degrees from Cambridge, Graz University and the University of Zimbabwe.